メッセージ
修了生の声、及び推進室からの思いや期待するメッセージを掲載します。
修了生の声
2017年度修了生
赤坂 勝哉
enpitプログラムを通して学べることは他の授業や実験とは一味違います。enPiTでは、自分たちで社会的課題を見つけ、それに共感できる人を集めてチームを組んでその課題を解決するようなプロダクトを一年かけて制作していきます。そのため、この授業を通して得られた数多くの経験はかなり新鮮で、今後実際にプロダクトを制作していく上でかなり役立つものばかりした。なかでも特に受講してよかったと思えたことは、「チーム開発のいろはを学べたこと」です。仲間との意思疎通や約束事などを常に考慮しながら開発を進めて行くスタイルは個人でPCに向かっているだけではなかなか身に付けることはできませんが、enPiTを受講したことでチーム開発独特の困難や達成感など技術面以外で色々と貴重な体験をすることができました。
橋爪 友莉子
enPiTでは普段の授業にはない経験ができます。特に顧客を意識したサービス作りが印象的でした。競合となる既存のサービスについて調べたり独自性について
考えたりしました。すごく悩んだ分、実際に使っていただけるようになったときは喜びが込み上げて来ました。また、チーム開発の楽しさも知りました。メンバー間のイメージの違いの共有や進捗の把握をするためには、工夫が必要でした。大変なところもありますが、メンバーの息が合い始めたころ一気にプロダクトが改善されて楽しさを感じました。私は技術力に自信がないという理由から、enPiTの受講を迷っていました。しかし、始めてみると仲間と助け合いながらここでしかできない経験ができ、1年での成長も実感しました。楽しくてわくわくする開発をしてみませんか?
2016年度修了生
中村 拓人
enPiTプログラムを受講して得られる知見は多岐に渡りますが、どれも通常の講義や実習では得られないものばかりです。私にとって一番重要な知見は「趣味と仕事の差」でした。仕事における開発では、ニーズ・コスト・リミットを意識します。さらにチーム開発では仲間の能力や適性、成長を考慮する必要があります。単に新しい技術を習得するだけではなく、実際に経験することでしか学ぶことのできない感覚を得られる貴重な環境がenPiTプログラムにはあると思います。特にチーム開発という面では、仲間がいることで生じる問題や困難ももちろんありますが、数多の問題を乗り越え課題を達成し、プロジェクトを完成させるまでの過程を仲間と共有する瞬間は一段と素晴らしかったです。
連携企業の方々からのメッセージ
特定非営利活動法人 CeFIL 理事、東京海上日動火災保険(株)
牧野 司
「テクノロジカル・シンギュラリティ」という、人類史上おそらく最大の変革が2045年頃に起きると予想されており、そこに至るまでにも農業革命、産業革命、情報通信革命に匹敵するような大変革が短期間で次々と起こると言われています。今、一番求められているのは、前例や常識を無視し、誰も思いつかないようなことを考え出し、リスクを恐れずそれを実行に移し、たくさん失敗し、その失敗から多くを学ぶ人です。本や教科書に書いてあることを学ぶだけなら、今や人工知能の方がよほど得意です。
enPiTは、仲間と共に新しい課題にチャレンジし、実践を通じて多くのことを学び、世界を変えるようなアイディアを生み出すのに最適な舞台だと考えています。皆さんの柔軟な頭脳と、クレイジーな発想力と行動力に、大いに期待しています。
教員からのメッセージ
情報学群長
河辺 徹
AIがますます発展する今後の社会では,自ら課題を発見する課題発見能力や自律的に行動し課題を解決する課題解決能力が重要になります.さらに,このような能力を持った個人が集まり協働することで,個人の限界を超えた成果を生み出せることはいうまでもありません.これらの能力を培うための効果的な学修方法として,PBL(Project Based Learning)型チュートリアル教育があります.情報学群のenPiTはこのPBL型チュートリアル教育として2016年から開始されたものです.また,筑波大学は指定国立大学法人としての構想の中で2024年度からおよそ10年をかけて,“つくば型チュートリアル学修”の拡充を掲げていますが,enPiTもその一環として位置づけられています.ぜひenPiTに参加して,問題発見能力や問題解決能力に加え,創造的な課題解決思考に則ったデザイン思考,チームワーク力など,これからの社会で活躍するために必須となる能力を磨いて下さい.
情報科学類長
三谷 純
情報技術を使って現実の課題に取り組み、実践的なスキルを磨く機会として、enPiTプログラムを多くの学生に活用してもらいたいと思います。enPiTでは、PBL(Project-Based Learning)を通じて、実際のビジネス課題に取り組みます。チームで協力し合いながら、理論だけでなく、実際に役立つスキルを身につけることができます。さらに、協力企業のアドバイザから実践的な知識やスキルを直接学ぶことができるため、ビジネスの現場で求められるリアルな知識を身につける絶好の機会です。企業のプロフェッショナルからのフィードバックを受けながら、プロジェクトを進めることで、実践力が大いに向上します。また、仲間と協力して高度なシステムを設計・開発する経験を積むことができます。このプログラムを通じて、単なる理論ではなく、実際の現場で役立つスキルを身に付け、自分のアイデアを実現する力を養いましょう。皆さんの参加をお待ちしています。
情報メディア創成学類長
三末 和男
チームで協力して/最新のICTを活用して/新たな価値を創造する。どれも、IT業界において重要な要素です。筑波大学のenPiTではソフトウェア開発を通じてこれらを実際に体験します。修了生からは、応用性が高い、密度が濃い、ここまで自主的に考えた授業はない、などの声がありました。体験を通してさまざまな失敗をするはずです。教員やメンターは失敗しそうになってもすぐには助けてくれません。なぜなら「失敗」という「学び」を重視しているからです。失敗を恐れずに果敢にチャレンジすることを期待しています。
知識情報・図書館学類長
鈴木 伸崇
学類の授業には,プログラミングやシステムに関する授業がいくつもあります.ですので, プログラミングや簡単なシステムを作るだけであれば,これら授業からでも学ぶことはで きます.しかし,社会で実際に行われているアプリケーションやソフトウェア開発とはまだ ギャップがあることには気づいておられる学生さんも多いのではないでしょうか. enPiTでは,PBL形式でアプリケーションやシステムをチームで開発すること,そして,ご 協力いただいている企業の講師の方々から生きた技術を直接学ぶことができます.腕に覚 えのある学類生の方々,システム開発に興味のある皆さん,ぜひ挑戦してみてください. 生きた技術を修得し,チームで切磋琢磨し,互いに協力して1つのものを創り上げる達成 感を体験していただきたいと思います.
ビジネスシステムデザイン分野代表
面 和成
本教育プログラム(enPiT-BizSysD)は,「ユーザへの新たな価値提案」を第一の目標とした実践教育です.これは,先端ICTを学ぶことに主眼を置く他の教育プログラムと一線を画するものです.単に先端ICTを習得したとしても必ずしもユーザへの新たな価値を創出できるとは限りません.本教育プログラムでは,アジャイル開発などソフトウェア開発技術の実践教育に関する外部講師の指導のもと,学生自身が仮想現実や人工知能,情報セキュリティなどの先端ICTを必要に応じて独習しながらチームで開発を行います.また,他大学との連携や対外プログラムへの参加など筑波大学に閉じることのない開かれた教育プログラムでもあります.ぜひこの貴重な体験を多くの学生に味わってもらいたいと思います.
関連教員
川口 一画
enPiTでは、身近な困りごとを題材に、課題の本質を見極めそれを解決するプロダクトをチームで開発します。扱う課題やメンバーのスキル等、チームの状況は千差万別で、全チームに適応可能な正解は存在しません。開発を進める中で小さな成功や失敗を経験し、ふりかえりを通して自分達なりの方法論を築きあげていく必要があります。このような各チームの主体的な活動を支えるフレームワークが「アジャイル開発(スクラム)」です。ここでの学びは、将来みなさんが自分の力で社会の変化に適応し活躍していくための基盤となるはずです。
高久 雅生
現実の社会における課題を情報技術の力で解決するには、単に情報システムを構築すればよいというわけではありません。いかに課題を言語化したうえでシステムとして実現するか、チームとして取り組み、お互いのスキルと問題意識を共有するかが重要となります。enPiTで実施するPBL学習とチーム開発のエッセンスは、プロジェクトマネージメントや知識共有スキルなど、様々な視点からの学びを提供してくれると思います。1年間をかけて積極的に学んでみたい学生の皆さんに受講をお奨めします。
加藤 誠
チーム開発では,利用するツールや方法論,コードの書き方など,様々な点で個人開発とは異なり,学ぶべきことが多くあります.一方で,チームでの開発をうまく機能させることができれば,個人が為し得ないようなアイデア・リソースに基づくサービスやソフトウェアを作ることができます.enPiTを通してチーム開発のノウハウを会得し,enPiTの経験を糧に,実際に利用されるサービスやソフトウェアを開発・リリースすることに挑戦していただければと思います.
髙橋 大成
社会に出ると、個人開発は極めて稀であり、チームでの開発が必要になります。チーム開発では、課題の言語化、問題意識の共有、プロジェクトマネジメントなど、多岐にわたるタスクが求められます。しかし、互いの不足しているスキルや知識を補完し合うことで、個人では成し得ない素晴らしいサービスを生み出すことが可能です。enPiTを通じて、チーム開発の経験を積み、多様な視点やスキルを活用して、革新的なサービスを創出する力を身につけてください。